<楽天1-4西武>◇29日◇Kスタ宮城

 西武岸孝之投手(25)がシーズン最終戦となった楽天戦で球団史上3人目となる入団から4年連続の2ケタ勝利を達成した。首脳陣は勝ちがつく展開での中継ぎ登板も考えたが「自力で10勝をと思った」と6月29日以来の先発を志願。25日には3回を投げて中3日。最速147キロの直球と変化球もさえて6回3安打8奪三振と故郷仙台で好投し、先発復帰予定のCSに弾みをつけた。

 7月1日に抹消される前から右肩に痛みはあったが、責任感から言い出せず5試合ほど投げたという。リハビリを指導した南谷2軍コンディショニングコーチが「投げることに関して天才だから、だましだましでも勝ててしまう」と舌を巻く才能があればこそだったが、その結果、無意識に肩をかばって球を押し出すように投げてしまう後遺症に悩まされた。苦しみを乗り越えて大台に到達し「ケガをしていろんな人に出会ってお世話になった。感謝の気持ちがあります」と1勝の重みをかみしめた。

 [2010年9月30日10時51分

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