西武涌井秀章投手(24)が2日、CSファーストステージ初戦で先発するロッテを“挑発”した。西武ドームで全体練習を再開。気になっていた対戦相手が決まり「ロッテが勝つように祈ってました。日本ハムは嫌だったし、ダルには休んでてもらう。『打倒成瀬』でしょう」と投げ合いが予想される横浜高で1学年上の先輩を引き合いに出し、強気に言い放った。

 挑発行為ともとれる発言には、強い決意がある。シーズン終盤に2戦連続KOでチームを失速させただけに、自らにプレッシャーをかけて退路を断った。立て直しが急務だが「原因は分かってる」と話し、登板まで1週間で3度ブルペン入りして課題を修正する。3日の投球練習では、左ひざ手術から復帰した銀仁朗が半年以上ぶりに受ける。流れを変えるため、昨年の最優秀バッテリー賞コンビ復活で、ぶっつけ本番に臨む可能性もありそうだ。

 渡辺監督の鼻息も荒い。ロッテにはシーズン11勝13敗と負け越したが「幕張じゃなくてよかった。短期決戦に相性は関係ない」。最終節に本拠地で3連勝しており、苦手意識はない。続けて「ソフトバンクは守らないといけない立場だし、日本シリーズに行けた実績がない。おもしろくなるよ」と不敵に笑った。V逸から開き直った西武が逆襲に転じる。【柴田猛夫】

 [2010年10月3日7時38分

 紙面から]ソーシャルブックマーク