ロッテ西村徳文監督(51)が21日、紅白戦で炎上した若手投手陣に苦言を呈した。両軍合わせて26得点という大乱戦。即戦力と期待するドラフト3位の小林敦投手(24=七十七銀行)が2回で8失点、先発ローテを狙う大嶺祐太投手(22)も井口に被弾するなど2回3失点。2年連続日本一に向けて、課題となる若手投手の底上げが感じられない内容に、温厚な西村監督は厳しい言葉を並べた。

 西村監督は冷静な表情で厳しい言葉を口にした。「打者に向かっていく姿勢が足りない投手が何人かいた。まずは、そこからですよ」。石垣キャンプ3試合目の紅白戦で若手中心の投手陣が大炎上した。両軍合わせて26失点、被安打35、12四球。「いい内容の投手もいたが(全体として)ピリッとしない。誰という名前は出さないけど」。静かな口調が、かえって怒りの深さを感じさせた。

 期待を持って送り出した先発2人が、いきなり炎上した。白組のルーキー小林は2回に大量8失点。2つの四球を挟んでの5連打で4点を失うと、最後は2死満塁でサブローにとどめのグランドスラムを食らった。「カウントを悪くしてストライクを取りにいった球を狙われた。サブローさんも2ボールから思い切りいかれた」と反省。紅組の5年目大嶺は制球が不安定で、1、2回ともに先頭打者への四球から失点。後続も、四球や暴投で自滅するケースが目立った。

 荻野貴と遊撃を争う細谷が4安打。中堅のレギュラーを狙う岡田も3安打1打点。若手野手陣が結果を残しただけに、なおさらもどかしく感じたのだろう。西村監督は「野手は意識が出ているけど、投手は足りない。必死さを出さないといけない。今日の投手たちはもっともっとアピールしなければ」。登板した11人の平均年齢は26歳。オフに大型補強を行わなかったロッテにとっては、若手投手のレベルアップが連続日本一への生命線となる。「まだ紅白戦。いろいろなものを出して、それを修正していければいい」。言葉こそ前向きな西村監督だが、表情はいつになく厳しかった。【鈴木良一】

 [2011年2月22日8時46分

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