形式にとらわれない秋山イズムで、異例の“儀式なし”キャンプ打ち上げだ。ソフトバンクでは1軍関係者が全員集まり手締めでフィニッシュするのが恒例。だが今年は韓国KIAとの練習試合参加組と、不参加での先移動組に分かれる形をとった。

 先移動組は午前中に練習を終えての飛行機移動。試合参加組は試合終了から移動バス出発まで約30分というスケジュールが組まれた。当然、儀式をする余裕はなく、自主的に選手数名が集まって手締めを行った程度だった。実利を重視する何とも秋山幸二監督(48)らしいキャンプ最終日となった。

 秋山監督

 (キャンプの)収穫が出るか出ないかは、これからだ。

 指揮官は結果がすべてと言わんばかりに、短い言葉を残して宮崎を引き揚げた。ただ、日本一への足固めはできた。雨で練習場を移動したのは1日だけ。新燃岳噴火の大きな影響もなく就任3年目の春を終えた。オープン戦17試合で、3月25日シーズン開幕へメンバーを絞り込む。

 2軍が25日に練習試合を組んでおり、今宮やルーキー柳田ら1軍帯同の6選手を宮崎残留とした。福岡移動した野手は15選手。計21選手のうち、オープン戦帯同は18選手に絞る方向だ。投手陣でも先発候補2投手を同じゲームでマッチアップするなどサバイバルが激しくなる。

 本拠での26日初戦のオープン戦(広島戦)では、小久保、カブレラ、川崎、多村ら主力がズラリ名を連ねる予定。中堅内川、左翼松中での超強力打線オーダーをお披露目するプランもある。

 異例打ち上げで福岡に戻った秋山ホークスが、本格始動への準備を整えた。【松井周治】

 [2011年2月24日11時43分

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