宝刀スライダーが完全復活した。左肘手術からの再起を期す阪神岩田稔投手(27)が25日、高知安芸キャンプでシート打撃に登板し、上々の仕上がりを見せつけた。打者13人に49球を投じ、2奪三振のわずか1安打1四球。最大の武器、大きく鋭く曲がるスライダーのキレ味が光った。

 岩田

 普通に投げられた。スライダーは狙ったところに投げられた一方、抜けるボールもあった。そこを修正しないと。でも(左肘を痛めていた)去年の今ごろと比べたら上々です。

 先頭柴田に四球を与えた後は抜群の安定感。威力ある直球からスライダー、カーブ、ツーシームを次々と投げ込む。復活の気配がプンプン漂う左腕に対し、宿敵中日の007も警戒度さらに高めた。

 中日佐藤スコアラー

 スライダーで空振りも取れている。左だけじゃなく、右にもスライダーは厳しい。(先発ローテの)4番目にはきっちり来ると思う。(手術前の状態と)全然遜色(そんしょく)ない。

 21日の紅白戦で11年実戦初登板して2回2安打無失点。次回は3月2日か3日のオープン戦ソフトバンク戦(ヤフー)で3イニング前後を投げる見込みだ。すでに首脳陣は開幕ローテの一員と予定しているが、本人は謙虚にその座を奪いにかかる。

 岩田

 ここからオープン戦にかけて結果を出さないと。去年は何もしていないので。

 キャンプを打ち上げ、充実感たっぷり。いよいよ本格的に復活ロードを突き進む。

 [2011年2月26日11時7分

 紙面から]ソーシャルブックマーク