中日吉見一起投手(27)が、プロ6年目で初の月間MVPを受賞した。9月は5試合に登板し9日横浜戦(ナゴヤドーム)での完封を含む5勝を挙げ、防御率は1・46。中日投手では09年8月のチェン以来約2年ぶりの栄誉を手にした。広島戦の練習前にナゴヤドーム内で会見し、喜びを口にした。

 「今まで何度かチャンスがあったけどとれなかった。(特別な)意識はしてないんですが、後半戦でとれたのはうれしい」

 8月13日横浜戦(平塚)から登板試合8連勝中。シーズン終盤の勝負どころで、急加速をみせるチームをけん引している。昨年もそうだったが、例年この時期はシーズンの疲労が押し寄せ成績が頭打ちになっていた。今季はまったく逆。上昇一途だ。

 「毎年この時期はいっぱいいっぱいでバテていたけど、今年は体調も良い。5勝もできたのは大きい」

 もっとも勝負はここからだ。最多勝利、防御率のタイトルも狙える位置にいるが目標はひとつ。「チームが優勝に向かって突っ走っているので、もう勝つだけ。負けられない」。優勝だけを見据え、ラストスパートに入る。