<横浜0-10阪神>◇13日◇横浜

 1642日ぶりの復活星だ。阪神小嶋達也投手(26)が今季初先発で快投した。5回1/3を3安打6奪三振で無失点。1年目の07年4月15日横浜戦以来の白星を手にした。

 小嶋

 長かったです…。何度もチャンスをもらいながらモノにできなかった。悔しいシーズンが続いていたので、うれしいです。

 今季は中継ぎで34試合登板。約1週間前に突然、先発を言い渡された。横浜左打者対策で出番が来た。2戦連続サヨナラ負けで3位巨人に4ゲーム差。重苦しい状況を熱投で打破した。

 1年目の07年は開幕ローテ入りからプロ初勝利。華々しいデビューを飾った後は苦悩の連続だった。同年夏にはフォームを崩し、甲子園中継で仙台育英エースの由規(ヤクルト)を見てショックを受けた。「高校生のスライダーより僕の直球は遅いんか…」。

 翌08年は腰、左肩の故障で1軍登板ゼロ。09年は左膝を痛めた。朝、起き上がろうとしては力が入らず、ベットから転げ落ちる毎日。惨めだった。「試合に投げた翌日は走れなくて…」。同年オフに手術。助けてくれたのは家族だった。

 08年オフに妻直果さんと結婚。09年8月には長女萌愛ちゃんが誕生した。お風呂に入れ、ミルクをあげ…。父の喜びが自覚に変わった。愛妻は料理本を見て肉体改造を援護。普段はポーカーフェースの小嶋は「それは強がっているだけ。でも嫁さんの前では『痛い』と平気で言える」。支えを心から感謝している。

 妻とは07年夏から付き合った。かつて、こう誓った。「勝った時を知らないから何とか良いところを見せたい。ウイニングボールぐらいはね…」。願いはやっとかなった。【佐井陽介】