楽天塩見貴洋投手(25)が18日、韓国KIAとの練習試合で3回無失点と好投し、開幕投手争いに名乗りを上げた。「ストレートのキレも良かったし、スライダーも決まってくれた」と許した安打はわずか3本。直球の威力、制球ともに抜群だった。

 昨年は左肩痛で1軍登板なし。日本シリーズもテレビ観戦したが、「日本一の瞬間を見て消しました」と歓喜の輪にいなかった悔しさを、今季の原動力にする。この日は最速141キロを計測。「真っすぐが戻ってきた。自信になる」と復活への手応えを口にする。前日には則本が開幕投手に立候補。後輩に負けず「オープン戦で結果を残した人間が(開幕に)行く。それを目指して頑張ります」と真剣な表情で意気込んだ。

 それでも最後は試合を行った金武(きん)町にかけて「金武町だけに緊張しました」とダジャレで締めくくる余裕も。硬軟織り交ぜた投球と言葉で開幕投手をつかみ取る。