<ロッテ3-2ソフトバンク>◇14日◇QVCマリン

 延長11回、ソフトバンク6番手の嘉弥真がロッテ荻野貴にサヨナラ安打を許した。今季2度目の延長戦、サヨナラ負けは初。連勝は3でストップした。

 11回2死一、二塁。郭泰源コーチがマウンドに指示を与えて戻った直後、荻野貴に初球をはじき返された。打球は前進守備の中堅柳田の頭上を越えていった。嘉弥真は「ボール球で入ってよかったが、甘く入ってしまった」と肩を落とした。昨年から延長戦は4連勝中だったが、神話も途切れた。

 1点を追う9回1死、長谷川が左翼へ2号ソロを放ち追いついた。だが、8回途中まで先発古谷に散発の4安打と完璧に抑え込まれた。不調の本多を9番に下げ、1番今宮、2番中村の新オーダーで臨んだが実らなかった。秋山幸二監督(52)は「投球モーションがよかった。左が打てなかった」と相手を褒めるしかなかった。

 古谷相手に長谷川ら4人の左打者は11打数0安打。藤本打撃コーチは「左にはチェンジアップが真っすぐの感じでスコーンと抜けてきた」とタイミングを狂わされたと説明した。

 古谷には昨年も3戦2敗。中継ぎ時代も加えると5連敗。黒星をつけたのは06年8月30日のプロ初先発、8年も昔の話。この日もレギュラーで出場したのは本多だけだ。藤本打撃コーチは「右打者がなんとか工夫して打たないといけない」と右打者への奮起を期待した。これ以上、古谷を鷹キラーとして野放しにするわけにはいかない。【石橋隆雄】