<東京6大学野球:明大9-8法大>◇第2週初日◇17日◇神宮

 明大が乱戦を制し、法大に先勝した。先発した今秋ドラフト1位候補の明大・野村祐輔投手(4年=広陵)はリーグ戦自己ワーストの7失点と、1点リードを許し6回で降板するまさかの大乱調。それでも攻撃陣と控え投手陣が踏ん張り、勝敗がつかず命拾いした形となった。5三振を奪った野村は通算319奪三振とし、リーグ歴代10位となった。

 誰も予想すらしない、突然の乱調だった。5点リードの6回裏、野村ならば安全圏と言える状況だった。だが打者11人に5安打3四死球と、6点を奪われ逆転された。その後チームの粘り勝ちで勝敗はつかず。「頭が上がらないです。野手と控えの投手陣に」と感謝した。原因はつかめている。「(試合前の)ブルペンから球がシュート回転していた。序盤に修正できたけど、それが終盤にまた出てしまった。すぐに修正できると思う」と、制球を乱した理由を明確に語った。

 通算27勝はお預けとなったが、通算奪三振は単独10位に躍り出た。9位の早大・斎藤佑樹(日本ハム)の通算323奪三振突破は時間の問題となった。「自分の勝ちとか(三振)は関係ない。チームの勝ちが喜び。(野手に)助けてもらってばかりじゃなく、どうにか返したい」と、次回登板での雪辱を誓った。