日系米国人として初めてWBC日本代表となったラーズ・ヌートバー外野手(25=カージナルス)が2日5時過ぎ、米ロサンゼルス発の全日空機で羽田空港に到着した。テレビカメラ4台、約15人の報道陣、20人ほどのファンらが待ち構える中、帽子をかぶり、黒のスエット姿で「『(日本語で)ヨロシクオネガイシマス』。長旅はあったが、チームに合流するのも楽しみ。日本にタッチダウンする意味で着陸したことを楽しみにしていました」と高校までフットボール選手だった経験を持つだけに笑った。
21年ぶりに母久美子さんの母国、日本に降り立った。早朝にもかかわらずファンが空港に詰めかけ、もみくちゃになった。すぐに名古屋へ移動し、今日中に侍ジャパンに合流する予定。「ずっと楽しみにしていた。10歳から代表入りしたいと夢をかなえたかった。母方の家族の誇りを背負っていきたい」。06年には斎藤佑樹、田中将大らがいた高校日本代表のボールボーイを経験した。ホストファミリーにもなった。当時抱いた日本代表入りの夢を、メジャーリーガーとなってかなえた。
米フロリダで名門カージナルスのキャンプに参加し、状態を上げてからの来日となった。体調は「ソー・グレート(最高です)。キャンプは攻撃でも守備でも調整する時間なので、今は最高の状態で日本に来られた。自分にとってもよかった」と自信を持っている。
今や投打二刀流でメジャーを席巻するエンゼルス大谷翔平と同じ打線に入る。「一緒にプレーできるのは楽しみ。彼は現代のベーブ・ルースだということは間違いない。オフェンスの意味でもすべて、プロとしての行動を1日を通しているのは、学べる部分があると思う。最前列で姿が見られるのは楽しみ」。1、2番などでともに上位打線を形成する可能性もある。
前回優勝の米国生まれで米国育ちだが、3大会ぶりの優勝を狙う日本代表入りを心から喜んでいる。「攻撃でも守備でも全力でプレーするしかない。ラインアップで翔平みたいなプレーをサポートしながら、自分の中でも優勝するしかない。優勝の一択です」と目標を掲げた。
カブス鈴木誠也外野手が、脇腹の故障で大会参加を辞退した。ともにナ・リーグ中地区に所属する鈴木は、大谷ら他の代表選手に「ヌートバーをよろしく」と言っていたという。ヌートバーは「鈴木選手が大谷にもメッセージを送ってくれたのは知っている。まだ大谷サイドとは話していないが、誠也とはこの1週間ずっと話していた。人柄の良さも出ているし、誠也は大会に出ていないが、まだサポートしてくれるとは言っていた。今でも頼りにしている」。鈴木の分までプレーすると誓った。
日本語は得意ではないが、多少は話せる。日本語でメッセージを求められると「ヨロシクオネガイシマス&オハヨウゴザイマス。ガンバレガンバレ」と回答。自宅では靴を脱ぎ、豆腐や納豆を愛し、ステーキよりしゃぶしゃぶを好む。和の心を持った米国生まれのサムライが、いよいよ代表に合流する。【斎藤直樹】




