WBC準々決勝で敗退した侍ジャパンが16日、チャーター機で帰国した。日本ハム伊藤大海(28)北山亘基(26)の両投手を除くNPB組の選手たちと首脳陣が、成田空港に到着。世界連覇への旅は一区切りを迎えた。
侍戦士の表情が緩むことはなかった。到着ロビーに集まったファンから「お疲れさま」とねぎらいの声が飛んでも、表情は硬いまま。敗戦翌日の朝に退任する意向を示した井端監督は、黒いキャップをかぶって、うつむいたまま空港を後にした。
現実はあまりにも残酷だった。今大会は大谷、鈴木ら史上最多となる8人のメジャー組を招集。1次ラウンドこそ4戦全勝で勝ち抜いたが、準々決勝のベネズエラ戦は1発攻勢に屈して力負けした。世界一に輝いた23年の前回大会では、帰国時の到着ロビーに約1200人のファンが集結した。華々しい凱旋(がいせん)帰国から3年。この日迎えたのは3分の1の約400人。史上最速のベスト8で散った選手たちは、笑顔なき帰国となった。
とはいえ、下を向いてばかりもいられない。27年にはプレミア12、28年にはロサンゼルス五輪が開催予定。国際大会が立て続けに控えており、世界一を奪還するチャンスは毎年のように訪れる。井端監督はベネズエラ戦で敗れた後に「打つ方も投げる方も直球で押せる、変化球を磨くというところで次の大会に挑んでもらえれば日本野球の発展につながるのかな」。負けて得た教訓もある。生かさない手はない。【水谷京裕】

