WBC2次ラウンドF組はプエルトリコが米国を6-5で破り、2戦全勝の1位で準決勝進出を決めた。現役メジャーリーガーがひしめく“死の組”でいち早く勝ち抜けた。

 22歳の3番コレアは「今この瞬間は何ものにも比較できない。故郷を代表して戦い、同胞に喜びと幸せをもたらしている」と感激の面持ちを見せた。

 集中打で主導権を握り、足技で突き放した。まずは1回無死一、二塁。コレアが右前、ベルトランは中前、モリーナは右前への3連続適時打で、次々に走者が本塁を駆け抜けた。6番バエスまで安打は続き、続くロサリオの犠飛で一気に4点のリードを奪った。39歳の4番ベルトランは「失投が多かった。自分たちの仕事をしただけ」と猛攻にも冷静だった。

 1点差に詰められると、機動力で突破口を開いた。6回1死一、二塁。四死球で出たバエス、ロサリオがカウント1ボールから重盗に成功して二、三塁。敵失で本塁を陥れ、2点を追加した。ロドリゲス監督が「世界最高のチームの1つ」と警戒した米国の、隙と意表を突いた。

 これで、仮に今日18日のベネズエラ戦に敗れ、ドミニカ共和国か米国が2勝1敗になっても、既に直接対決で勝っているため大会規定で両チームを上回る。1位通過にスタンドのファンは早くもお祭り騒ぎだ。

 次戦は20日の準決勝でE組2位のオランダと当たる。ロドリゲス監督は「積極的に攻勢をかけようと思っていた。(3盗塁の)バエスは他国にとって脅威になるだろう」。小技も使えるスター軍団に信頼を寄せた。