大関陣が慌ただしい1年となった。高安が大関から陥落することが決定。現行のかど番制度となった69年名古屋場所以降、大関からの陥落は24度目になる。74年には当時大関だった清国と大麒麟が引退、大受が2場所連続の負け越しで関脇に陥落し、一気に3大関がいなくなったことはあるが、この1年も貴景勝(1場所で返り咲き)や2度陥落した栃ノ心を含めると4度も陥落があった。

大関からの陥落者が多い年は、新大関が誕生するケースも多い。琴奨菊、照ノ富士が陥落した17年は大関高安が誕生し、今年も貴景勝が大関昇進を果たした。3大関がいなくなった前述の74年は、北の湖が関脇から横綱まで昇進した。

今場所中、世代交代の波について問われた横綱白鵬は「時代が動いているね」と指摘した。貴ノ浪らが大関から陥落した00年に、入れ替わるように昇進した元大関雅山の二子山親方も「今は上位の実力が拮抗(きっこう)している。来年あたりには新旧交代となるんじゃないか」と予想した。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)