大島親方(元関脇旭天鵬)が大忙しだ。部屋の東京・墨田区から葛飾区青戸への移転が決まっており、その追い込み作業におわれている。相撲部屋誘致での地域活性化を目指している区の土地を借り、当初は10月の移転を目指していた。工事が遅れたが、ようやく年内には引っ越しできるめどが立った。「新年を新しい部屋で迎えられそうだ。どんな部屋になるか楽しみ」と完成を心待ちにする。

「お相撲さんたちが使いやすくて、住みやすい」をモットーに掲げた3階建て。建物は1階が稽古場、2階が大部屋、3階は個室となっている。「つくる人がすごくこだわっていて、まるで旅館っぽい。稽古場の上がり座敷の畳、引き戸など、細部までめっちゃこだわるから、どんどん遅れちゃう(笑い)」。設計者の頑張りに少し戸惑いつつも感謝していた。

所属力士は幕内経験者の旭大星や今場所初土俵を踏んだ旭海雄ら7人。期待に応えるべく今後さらに弟子を増やし、地域の顔としての相撲部屋の役割を果たしたいと意欲を燃やす。

来年9月には50歳になる。「定年まで残り15年。この間に、たくさん拍手をもらえるような力士、たくさん応援してもらえるような力士を1人でも多く育てられたら」と話していた。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)