番付外からの再出世へ、今場所前相撲を取った竹内(16=音羽山)。陸奥部屋在籍時の兄弟子だった大関霧島からは弟のようにかわいがられ、師匠の音羽山親方(元横綱鶴竜)からは何事も真面目に取り組む姿勢を買われている。

ケガで休場した昨年九州場所。陸奥部屋での稽古が終わるとひょっこりと現れ、笑顔の霧島に「ユウト~。負けるなよ」と促されて大柄な記者と腕相撲や手押し相撲を行ったこともあった。敗れると、がっくりとうなだれていた姿をよく覚えている。

香川・高松市生まれで、8人きょうだいの長男。かつて佐渡ケ嶽部屋に所属していた父のように、中学卒業後から力士になることを目指した。母の力も借りて、X(旧ツイッター)で鶴竜にメッセージを送り、相撲界の門をくぐった。昨年末に陸奥部屋から離れ、年寄「音羽山」を襲名して独立した音羽山親方の下で新たなスタートを切った。171センチ、91キロと小柄だが、夢は大きい。親方や霧島のように-。「新しい部屋と一緒に大きくなっていきたい」と目を輝かせた。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)