「K-1 WORLD GP 2016」(4日、東京・代々木第2体育館、日刊スポーツ新聞社後援)の一夜明け会見が5日、都内で行われ、65キロ日本代表決定トーナメントで優勝した山崎秀晃(29=K-1ジム・チームドラゴン)が、あらためて胸を張った。

 左右田泰臣、久保優太、野杁正明を下し、見事に優勝を果たした山崎。「今までやってきたことが実った。14年にゲーオに屈辱的な敗戦をしたあと、辛いこともあったけれど、周りの支えがあって、昨日の結果につながった。まず最初に出てきた感情は“感謝”という言葉。日本代表になって、ようやくスタートラインに立てたので、何としても世界トーナメントで優勝できるよう日々努力していく」と喜びもそこそこに、決意を新たにした。

 話題は準決勝で久保をKOした変則的な掛け蹴り。これは山崎が伝統派空手時代から使っていた技で「当時は寸止めだったが、チームドラゴンに入って進化させた」。今回の試合に向けて普段から「カカトで蹴りを当てて、強打になるように練習した」。

 大会パンフレットの優勝予想で山崎の優勝した媒体はゼロ。「僕が準決勝に進むという予想も2人だけ。誰も決勝まで勝ち上がると予想していない。周りはそういう目で見ているのか、見とけよっていう気持ちでしたね。はっきりいって悔しかった」という気持ちを優勝に結びつけた。

 「左右田選手、久保選手、野杁選手が日本の3強だと思っていた。その3人に勝って日本代表になれたことで、胸を張ってK-1 65キロの中心に立てる。俺を見とけよ」と、日本人トップの自覚も芽生えている。

 次は6月24日の65キロ世界最強決定トーナメント(代々木)。山崎がリベンジに燃える世界王者ゲーオ・ウィラサクレックも出場する。「1つ1つ課題をクリアし、6月は必ず世界の頂点に立つ。そして、ベルトを巻いてやろうと思う」とあらためて世界トーナメントへの決意を語っていた。