ボクシングで9月13日に大阪でダブル世界戦に臨む王者2人が、初めてスパーリングで対決した。 

 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)が3日、IBFスーパーバンタム級王者小国以載(29)が所属する都内の角海老宝石ジムへ出稽古。2回だけだったが手合わせした。

 小国が鋭い左ジャブで突き放し、右を打ち込んでいく。田中は素早いステップでかわしながら、中に入って応戦した。小国は沖縄で5日間の走り込みキャンプ、田中は7月31日まで続いた中京大の期末テスト明け。スパーは再開したばかりでパンチは抑えめだったが、ともに持ち味のスピードは発揮し、見応えがあった。

 まずは田中が「ジャブがすごい。中に入れず、距離も長い。すごい上手でやられました」と持ち上げた。小国も「見ての通り。フェイント、カウンターとかややこしくて強かった」。世界戦で初共演もあって、ともに相手を持ち上げた。

 田中はセミで2階級目のV2戦で、次は年内にWBA王者田口との統一戦が見込まれる。「内容、KOにこだわっていく」と力強かった。小国は昨年末以来の試合で、アマ時代は大の苦手な岩佐との初防衛戦。「夢も見たがパンチが当たってもびくともしなかった。怖い。早く試合が終わってほしい」と相変わらずの弱気発言だった。