ボクシング界の歴史を変えるか。元WBC女子世界フライ級王者真道(しんどう)ゴー(30=グリーンツダ)の引退会見が30日、大阪市内で行われた。性同一性障害に悩み、交際してきた女性と結婚のため、性別変更を決断。5月にタイで適合手術を受け、6月に戸籍を変更し、7月に結婚した。女子ボクサーとして今日31日に引退届を出すが、今後は男性として戦う可能性を明かした。

 「生きていても楽しくない、死ぬことも考えた時に出会ったのがボクシング。自分の意思が固まれば、一から(男子の)プロテストを受けることも考えています」。適合手術の後も、男性の体になるための治療は継続中。もちろん前例もなく、日本ボクシングコミッション(JBC)に認定されるかなど道のりは平たんでない。夫人も大反対という。

 30歳の年齢もあり、1年以内には結論を出す。グリーンツダジムの本石昌也会長は「その際は全力でサポートしたい」と世界初の挑戦を後押しする考えだ。

 ◆真道(しんどう)ゴー 本名橋本浩(はしもと・ごう)。旧名めぐみ。1987年(昭62)7月18日、和歌山生まれ。天理大1年までバスケットボール。08年5月プロボクシングデビュー。13年5月WBC女子世界フライ級王座獲得。戦績は16勝(11KO)4敗。