WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦は25日、タイのナコンラチャシマで行われ、前WBO王者で同級9位の福原辰弥(28=本田フィットネス)は王者ワンへン・ミナヨーティン(32=タイ)に0-3の判定で敗れた。「要所、要所で右ストレートをもらったのが効いて、より踏み込めなかった」と肩を落とした。

 前に出て終始左右のボディーを狙った。王者をロープへ追い込む場面もあった。だが隙を突かれて右の強打を浴びるなど、この一戦で49戦全勝(17KO)で8度目の防衛とした難敵のペースを崩せなかった。

 日本ボクシングコミッション(JBC)公認のタイでの世界戦で、日本男子は23敗1分けとなった。8月の初防衛戦で敗れ、失意の底で得たチャンス。「タイで日本人は勝てていない。最初に(相手に)黒星をつけようというのがモチベーション」と燃えたが、鬼門に屈した。「将来のことはこれからゆっくり考える」とさばさばした表情だった。