ボクシングのWBO世界フライ級王者木村翔(29=青木)が、26日に浦和の埼玉県庁で彩の国スポーツ功労賞を贈られた。熊谷出身で大みそかにKO初防衛の功績に対してのもの。

 上田清司知事から表彰状と埼玉県のマスコット・コバトンのぬいぐるみ、土屋恵一副議長からは記念品のタンブラーを贈られた。木村は「ボクシングを通して、少しでも県民の期待に応え、子どもたちに夢を与えられる活動をしていきたい。いつまでも世界で戦える選手でいたい」とあいさつした。

 この賞は00年にプロ野球松坂大輔が第1号で、これまでのべ75人(団体含む)が受賞したが、プロボクサーは内山高志の世界王座獲得以来8年ぶり2人目となる。「プロで始める前から偉大な世界王者。神様みたいな人。大きな壁だが、少しでも近づきたい」と話した。

 高校から7年のブランクをへて世界王者になり、上田知事から「すごい復活。さいたまのロッキーだ」と持ち上げられると照れていた。地元での試合を期待されると「いつかはさいたまスーパーアリーナを満員にするような華のある選手になりたい」と意欲を示した。

 先週には中国深センでのイベントに招待され、警備がつくほど中国での人気は衰えていない。さらにシンガポールなどから年間オファーもきているそうだ。今月いっぱいは休養し、2月から始動。次戦は5月ごろに予定している。