同級王者小原佳太(31=三迫)がダブルノックダウンの末に王座を陥落した。

 同級8位アルビン・ラガンベイ(22=フィリピン)との2度目の防衛戦。初回にダウンを奪ったが、2回にともに左の相打ちでダブルノックダウン。相手はすぐに起き上がったが、小原は立ち上がったがポーズをとれず。2回2分36秒KO負けを喫した。

 小原は初回1分すぎに左フックでダウンを奪った。「まさかあのパンチで倒れると思わなかった」。これが逆に過信になってしまった。見ていくはずが距離を詰め、その後は左を再三クリーンヒットされ、反撃を浴びてしまった。

 インターバルではセコンドから「急がずに後半勝負。まず防御で距離をとろう」と指示された。小原は16年にIBF世界スーパーライト級で世界挑戦に失敗した。「あの時は打たれて引いて負けた。いつか、もらっても出ていこうと思っていた。相打ち狙いの欲が出た」と振り返る。

 2回も小原は前に詰めていくと、その左の相打ちで珍しいダブルノックダウンとなった。小原に記憶はなく「そうなんですか。めちゃ面白い試合じゃないですか」と笑った。会場入りして苦手なサウスポーと知った。「タイミングの戸惑いあった。最後のパンチはわかんなかった」という。「受けに回って、調子に乗せ、距離が詰まったのが敗因。自信過剰だった」と認めた。

 世界挑戦に失敗後、約半年のブランク後に階級を上げて、4カ月おきにこなして再起後4戦目だった。世界ランクはWBOで6位、IBFで9位と、再び世界挑戦へと浮上してきていた。三迫会長は「勝負が早かった。一旦立ち止まって、次を決めたい。やってもらいたいし、リベンジもさせたい」と話した。