昨年のバンタム級トーナメント覇者の堀口恭司(28)は、衝撃の9秒KO劇にも「あれ、9秒でした?そうかあ」と明るく残念な表情を見せた。

 イアン・マッコール(米国)との元UFCファイター対決。「もっとテイクダウンにくるか、レスリングで来るかと思ったんですけど」と予想に反して打撃できた相手に反応した。ワンツーを見切ると「もう1回くるな」と読み、予想どおりに打ってきたところをかわして、見事な左フックでカウンターを取った。マッコールが崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。

 「もっと長く感じたんですけど」と体感時間は長かったが、いったんは気をよくしたのは、中継したフジテレビでは4秒とアナウンスされていたため。06年のHERO'Sミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦のメインで、山本KID徳郁が宮田和幸をKOしたのが4秒だった。実際は9秒と知ると、「KIDさんと並べたかと思ったんですが」と笑顔で悔しがった。