ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31=Ambition)が、日本人4階級制覇第1号の実力を見せつける。3階級制覇王者の同級1位田中恒成(25=畑中)と、12月31日に東京・大田区総合体育館でV2戦に臨む。9日にオンライン会見で発表した。9度目の大みそかで初の複数階級制覇王者の日本人対決も、2人目阻止へ絶対の自信を見せた。

井岡は田中のことを問われると「特に印象ない。実績ある選手だが、注目してないし、気にしていない選手」と素っ気なく言った。すでに世界王者だった13年の夏、まだ高3の田中と4回スパーも「かなり前で覚えていない」。「格、レベルの違いを見せる。そうじゃないといけない。どんな展開でも負ける気はしない。必ず阻止する」。揺るぎない自信を口にした。

海外進出、統一戦などを目指し、18年に現役復帰した。1年ぶりの試合に「こういう状況の中で年内に試合ができる喜びを感じている」。8年ぶりの日本人対決で1位と指名試合にも「メリットない試合」とも。「試合できることがモチベーション。タイトルを保持していくことで(海外の)戦線に入って行ければ」と通過点を強調した。

ここまで体作りに専念で、これから実戦に入る。いつもの米国でスパー合宿には行けないが、サラス・トレーナーの早めの来日は調整中という。コロナの影響は必至だが「ボクシングを続ける以上はやるべきことやるだけ」。今年もトリを飾るつもりだ。【河合香】