強いのは格闘家か、それともプロレスラーか-。格闘技団体のチャクリキは22日、都内で会見を開き、9月23日に「チャクリキ13」(新宿FACE)を開催することを発表した。

同大会では、格闘家とプロレスラーそれぞれ4選手が、グラップリングや、総合格闘技(MMA)、キックルールなどで戦う「格闘技戦ガチンコマッチ」が行われる。

昭和の時代には54年の力道山対木村政彦の「巌流島の戦い」や、76年のアントニオ猪木対ムハマド・アリの「格闘技界世界一決定戦」など「最強」を決める戦いが行われてきた。ドージョー・チャクリキの甘井もとゆき代表は「プロレスラーと格闘家が決するのは久しいこと。今回出場するプロレスラーの4人は、普段から格闘技の練習にも取り組んでいる。プロレスとは何ぞや、というのを見せてくれると思う」と力を込めた。

甘井代表は、昨年10月愛媛大会で行われた、柔術家・安楽ヂエゴVSプロレスラー・大和ヒロシの「ICOグラップリング ウエルター級選手権試合」の盛り上がりを見て「東京でも開催してみたい」と発案。プロレスラーに声をかけると、大和ら4選手が手を挙げてくれたという。「いつ何時誰の挑戦も受けるというレスラーは尊敬している」と猪木の言葉を用いて感謝の気持ちを語った。

今大会のメインで安楽ヂエゴと再戦する大和は「前回負けた時に、プロレスのルールでいかに勝つかを極めていくことも重要だが、強さを見せるにはどんなルールでも戦う。失神、もしくはギブアップで勝ちたい」と意欲を見せた。一方安楽ヂエゴは「前回は延長戦になった。強い選手だが、次は必ず全力出して1回で勝てるように頑張る」と挑発した。

MMAルールで柔術家の安楽ホドリゴと対戦するGLEATの飯塚優は「相手は寝技に持ち込むのを得意にしているが、プロレスでも負けないところを見せたい」。またキックマッチで曽根修平(チャクリキ武勇会)と対戦する佐野直は「あくまでプロレスラーなので、すべての格闘技の集大成がプロレスだと思っている。どの試合でも相手を倒すことには変わりない」と意気込んだ。対する曽根も「キックルールなので絶対に負けられない。格闘技のすごさを見せてやりたい」と負けていない。

甘井代表は「勝つことはうちの至上命令」とチャクリキ軍の勝利を確信する。9月23日、ガチンコの異種格闘技戦が新宿のリングでよみがえる。【松熊洋介】