試合前まで名前が公表されていなかった「X」の正体は、先月19日に全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王座を戴冠して帰ってきたタイガーマスクだった。

第1試合、入場曲を背に、ヤングライオンの大岩陵平(23)と登場。本間朋晃(45)、真壁刀義(49)組と対戦した。味方の大岩が逆エビ固めでタップアウトを奪われ勝利はならなかったが、凱旋(がいせん)のリングで勢いを示した。

試合後はリングに上がり、マイクパフォーマンスを敢行。「Xなんてこっぱずかしかったんですけど、全日本のベルトを取って帰ってきました。7月14日、ここ、後楽園ホールで初めての防衛戦をやります。それに勝てば4日後の大阪でもう1回防衛戦をやります。俺を甘く見るな。必ず防衛してこの新日本のリングに帰ってきます」と、防衛ロードへの思いを語った。

先月19日の全日本大田区大会で第61代同級王者の佐藤光留(41)を破り、初戴冠を果たした。対戦相手に指名された際は困惑の色を示しながらも「新日本が一番だと思っているから、全日本なんかには負けない」と、宣言。デビュー27年目を迎えても、進化を続けていく構えだ。