女子プロレス「スターダム」のSWA世界王者岩谷麻優が、新日本の米国マットで2度目の防衛に成功した。

第6試合、AEWダークなどで活躍する挑戦者カイリン・キングを迎え撃った。高身長でタフな相手に、打撃戦で窮地に追い込まれながらも、スピードに活路を見いだした。

試合終盤、キングがロープに走ったところを捕獲すると、高速のドラゴンスープレックスで投げ飛ばす。そして、コーナートップからのフロッグスプラッシュ、バズソーキック、トラースキックを続けざまに繰り出し、息の根を止めた。最後は、1度は自爆したムーンサルトプレスをきっちりと決めて、3カウントを奪った。

試合後はノーサイド。お互いにマットに頭を付けて、健闘をたたえあった。同級王座は、16年に設立。同国人同士によるタイトルマッチを禁止しており、国際的な王座となっている。岩谷は今年5月にテクラを退けて初戴冠し、海外では初の防衛戦だった。「海外でタイトルマッチは本当にプレッシャーがすごかった。ベルトを奪われたら日本に顔向けできない。持って帰ることができて、温かい声援がもらえてうれしかった」と振り返った。

初代IWGP女子世界王者決定トーナメントでも、既に決勝進出を決めている。「3年ぶりの海外、本当に幸せな時間でした」。“スターダムのアイコン”が、世界の顔取りへ弾みを付けた。