人気格闘家、朝倉未来がプロデュースする1分1ラウンドの格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン=BD)」の第7回大会が19日、千葉・幕張メッセで開催される。

プロ格闘家にとどまらず、人気ユーチューバーやタレントなど多数の著名人が出場し、異色の格闘技イベントとして一大ムーブメントを起こしてきた。今大会は、過去最多となる2600件の応募から選ばれたえりすぐりのファイターたちが出場する。ニッカンスポーツ・コムでは、その中でも話題沸騰の4選手を紹介。第3回は、オーディション流血騒動のアドリブまさお(33)。

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-前回大会の前日会見で“会津のけんか屋”久保田覚にパイプ椅子で殴打されて流血。今大会は騒動となった因縁の相手と対決する。

まさお「覚さんには本当に感謝しかないです。格闘技とエンターテインメントが混じったイベントなので、注目を浴びてなんぼだと思う。盛り上がったと言ったら語弊はありますけど、僕自身はありがたいという思いしかないです。びっくりはしましたけど、あれがいやだったらBDに出てはいけないと思っています」

-デビュー戦。どんな試合をしたい

まさお「キャラは違うけど、僕たちには『田舎出身』『塀の中にいた』という共通点がある。道を踏み外してもやり直すことができるというところを見せられると思うので、けんかや因縁とかじゃなくて『2人の試合がMVPだった』といわれるような試合を作りたいです」

-中学校卒業後に少年院に。その時の経験は

まさお「茨城弁で『きかんぼう』といいますが、いうことを聞かない子供でした。少年院時代は人生に大きな影響を与えましたね。テレビも見られないし、私語も厳禁、お風呂も週2、椅子の背もたれを使ってはいけないし、笑ってもいけない。つらかったですけど、社会に出てからそれ以上につらいことがない。もちろん犯罪はダメですけど、そういう意味では人生の糧になっています」

-退院後はさまざまなアルバイトを経て、水商売の世界で独立。キャバクラ、ガールズバー、バーと3店舗を経営した。現在は土浦市のバー「俺ん家」のオーナーでYouTubeでも活動。なぜBDに出ようと思ったのか

まさお「借金が約4000万円あるので、有名になってお金を稼ぎたかった。あとは、兄弟に会ってみたいんです。僕は母子家庭で育ったんですけど、腹違いの兄弟が2人いることがわかっている。存在を知っているだけで会えていないので、僕が有名になれば会えるんじゃないかと思っています」

-支えてくれた母への恩返しの気持ちは

まさお「もちろんあります。僕もですけど母も変わった人で、普通の親だったら『お前には無理だ』とか『やるべきことがあるだろ』って言われることをたくさんやってきたんですけど、『やりたいならやりなよ』っていつも応援してくれた。だから才能はないけどポジティブに育ったんだと思います。すごく感謝しているので、僕が成功した姿を見せることが一番の恩返しだと思っています」

-夢は

まさお「僕に夢はない。かなえられるかわからない大きなものが夢で、目標は達成するものだと思っています。有名になるというのは僕にとって目標。あくまで通過点です」

 

◆アドリブまさお 1989年(平元)5月17日、茨城県土浦市生まれ。本名非公開。中学卒業後、少年院で11カ月間過ごす。退院後はさまざまなアルバイトを経て、水商売の世界で独立。26歳時にアマチュアボクシング大会に出場。その後、プロボクシングのライセンスを取得も、ケガのためデビューせずに引退。YouTube「まさおアドリブチャンネル」は登録者数3万人。