元東洋太平洋バンタム級王者中嶋一輝(29=大橋)がWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座奪取に成功した。同級1位として同級3位ケニー・デメシーリョ(30=フィリピン)との同級王座決定戦に臨み、8回2分45秒、相手陣営棄権によるTKO勝ちを収めた。

初回からボディー連打で相手の体力を削り、効果的に左ストレート、右フックを打ち続けて主導権を握った。最後は8回には連打でスタンディングダウンを奪い、再び連打で攻め続けて仕留めた。

2階級でアジア王座を獲得した中嶋は「バンタム級の時よりも減量が楽で動きも普通にできますね。相手もうまくてきれいに倒すのが難しかった。冷静に戦えた」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

21年10月、東洋太平洋王座から陥落後、スーパーバンタム級に転向して4勝4KOと好調をキープして王座を獲得。中嶋は「今日は納得いく試合ではなかった。もっと完璧に勝てるように練習したいです。これで世界ランキングにも入ると思う。このまま負けずに世界王者になりたい」と強い決意を示していた。