先月21日の東京ドーム大会で現役引退した“プロレスリングマスター”武藤敬司(60)が、新日本プロレス時代の師匠である猪木さんについて「やっぱりすごかったんだな」と思いをはせた。

お別れの会を終えて、「闘魂三銃士」の同期、蝶野正洋(59)とともに囲み取材に対応。「俺の中では(本名の)猪木寛至というのは一切ない。本当に24時間“アントニオ猪木”だった」。自身も、リングを下りても常にプロレスラーとして貫く猪木さんの姿勢を見て育ったことを明かした。

また、「藤波(辰爾)さんは猪木さんの話をよく知っている」と先輩の藤波に聞いた話とした上で、「猪木さんは昔ライオンを飼っていた。ガラガラヘビを飛行機で持ってきた」と仰天エピソードを紹介。「とんでもない。当時は許されたらしい。規格外だよね」と、そのスケールの大きさに度肝を抜かれていた。

武藤のサプライズ引退試合を務めた蝶野は、「武藤さんの素晴らしい引退試合は我々の猪木さんに対する良いお土産だった」と笑顔。武藤は「猪木さんと汗を流した、練習をしたというのは俺らの時代まで。猪木さんを最後に感じたのは俺たちまでなので、昭和のプロレスは俺が引退したことで終焉(しゅうえん)かな」と、しみじみと話していた。