プロボクシングのスーパーバンタム級4団体王座統一戦(26日、東京・有明アリーナ)に向けた前日計量が25日、横浜市内のホテルで行われた。史上2人目となる2階級での4団体統一を狙うWBC、WBO世界同級王者・井上尚弥(30=大橋)、WBAスーパー、IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)が出席。井上はリミット(55・3キロ)よりも100グラム少ない55・2キロ、タパレスは300グラム少ない55・0キロでクリアした。

写真撮影時に行われたフェースオフ(にらみ合い)はわずか8秒間。井上が右手を差し伸べ、タパレスと握手を握手を交わして健闘を誓い合った。井上は「フェースオフを長くやっても仕方ないので」と苦笑い。タパレスの顔をしっかり確認したようで「昨日よりもタパレスの表情をみて、一段と絞ったなという感じがあった。減量が楽ではないのかなという感じに見えましたね。アンダーで仕上げてきたので、これからのリカバリーが明日の差になってくると思う」と率直な気持ちを口にした。

ウエートは前回同様、60・1キロ程度まで戻してリングに上がる予定だという。勝てばテレンス・クロフォードに続く、史上2人目の4団体統一となる。自ら「歴史的な試合」と口にしてきた井上は「もう、試合前日なので(気持ちの高ぶりなど)内に秘めたものがあります」と自信の笑みを浮かべていた。【藤中栄二】