プロボクシングのスーパーバンタム級4団体王座統一戦は26日、東京・有明アリーナで開催される。WBC、WBO世界同級王者・井上尚弥(30=大橋)がWBAスーパー、IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)と4本のベルトを懸けて拳を交える。

井上が勝てば史上2人目の2階級での4団体統一の偉業を達成するほか、日本ボクシング歴史にさまざまな記録が刻まれる。この一戦にどんな記録がかかっているのか。列挙してみたい。

★世界戦21連勝 自身の持つ日本人世界王者の世界タイトルマッチ連勝記録を21に更新する。ちなみに日本人2番目は元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏の14連勝。

世界に目を向けると、最多は50戦不敗で引退した5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(米国)が26連勝。デビューから89連勝を記録した3階級制覇王者のフリオ・セサール・チャベス(メキシコ)の25連勝がこれに続く。

★世界戦通算21勝 同じ4階級制覇王者の井岡一翔に並ぶ日本人最多の21勝に到達。世界でも歴代18位タイ。ちなみに1位はフリオ・セサール・チャベス(メキシコ)の31勝。オマール・ナルバエス(アルゼンチン)の28勝と続く。

★10本目の世界王座のベルト 2階級での4団体統一で8本。WBCライトフライ級、WBOスーパーフライ級の2本のベルトを合わせて10本と2ケタに乗せる。6本の井岡一翔、5本の高山勝成らを離し、日本最多の世界ベルト獲得数をさらに伸ばす。

★最短での2階級での4団体統一 唯一2階級で4団体を統一しているテレンス・クロフォード(米国)は8年3カ月かけて達成したが、井上がタパレス戦で成し遂げればWBA世界バンタム級王座を獲得した18年5月を皮切りに5年7カ月と、大幅に“偉業”を更新する最速記録。

★世界戦最多19KO KOで王座奪取に成功すれば、自身の持つ世界戦最多KO勝利数を19に伸ばす。2位は10KOで井岡一翔と、元WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志氏。4位は9KOで具志堅用高氏と山中慎介氏。

★KO率88%超 KO勝ちすれば総試合数に対するKO勝利の割合を算出するKO率は88・46%に上昇する。これは2位(平仲明信の81・8%)以下をはるか引き離し、元世界ヘビー級王者マイク・タイソンの75・8%。同王者ジョージ・フォアマン(ともに米国)の83・9%。元世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の82・9%をも上回る。特に世界戦でのKO率は21勝(19KO)で90・47%に達する。

★世界戦最短KO記録 日本人の世界戦最短KO記録は、バンタム級王者時代の井上が18年10月のファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ)と防衛戦でマークした70秒(1分10秒)。タパレスを69秒以内でKOすれば、自らの記録を更新することになる。

井上尚弥がタパレスと4団体王座統一戦 史上2人目の2階級4団体統一なるか ライブ速報します>>