元K-1王者で前東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹(27=大橋)が左ボディー一撃で快勝した。

元WBCバンタム級地域王者のマリオ・ディアス(28=メキシコ)に2回2分23秒KO勝ち。これでプロボクシング転向後の戦績を8勝(8KO)無敗とパーフェクトレコードを伸ばし、来年のバンタム級での世界挑戦へ展望を広げた。

1回から大振りが目立った武居だが、徐々にペースをつかんでいく。2回はディアスの飛び込みながらの右フックに一瞬グラリとした武居だが、2分過ぎに右のフェイントから左ボディーを脇腹に打ち込むと、ディアスはキャンパスに倒れ込んでもん絶。10カウントが数えられた。

「早いラウンドで倒せたのはよかったです」。井上尚弥がバンタム級の王座4団体を統一して返上したのを受け、夢の世界王者へより可能性を高めるために1階級下のバンタム級への挑戦を決め、東洋太平洋王座のベルトを返上した。

試合前の「最近、のびのびとボクシングができない」との発言を受け、「(解消したかに)どうですかね。まだ自分が追求している武居由樹ではない。完成できるよう、これからも精進していきます」と言った。

ジムの大橋秀行会長も、世界挑戦に向けた準備を進めている。この日の圧倒的な勝利で、来年実現の可能性は高まった。武居は「世界に行くためにはもっと頑張らないといけない。(観客に向け)これから強い相手が続くと思うので、みなさんがパワーを送ってください。絶対に夢をかなえます」と力強く宣言した。