メインイベントでチャンピオン・カーニバル(CC)Bブロック公式戦30分一本勝負が行われ、角界出身双子コンビ「斉藤ブラザーズ」の兄ジュンと弟レイが地元宮城の杜(もり)の都で壮絶な兄弟げんかを展開。最後は23分50秒、レイがアイスバイン(のど元へ掌打を放ち、そのままマットにたたきつける技)でジュンから初勝利をマークした。

試合前、斉藤兄弟の出身地、宮城・角田市の黒須貫(とおる)市長が2人に花束を贈呈して激励。和やかに始まった一戦は、どんどんヒートアップした。

場外ではコーナーポストを背にしたジュンに、145キロのレイが体当たりをして痛めつけ、ジュンはヘッドロックで捉えたレイを引きずり回し、ファンの持っていたタオルで首を絞めた。

身長193センチと弟より1センチ身長の高いジュンは、何度もレイの顔面にビッグブーツを突き刺し、逆にレイは強烈な逆水平をジュンの胸元にたたき込んだ。

2人は終盤、エルボー、頭突き、ラリアットを打ち合い、我慢比べでフラフラになったが、レイが張り手、ボディプレスとジュンを攻めたて、最後は得意技アイスバインで勝利した。

試合後、マイクを握ったレイは「斉藤ジュンに勝ったぜ! フォー! これで今のCC4勝2敗、俺の勝ち点は8点だ。明日も相手をぶっ倒して、決勝に行ってやるぜ、フォー!」と絶叫した。

続けて「俺はジュンに勝ったことはなかった。昔からケンカでも負けてたし、力士のときも俺より番付は上だった。デビューしてからもプロレスの試合で2連敗。それがやっと今日勝てたぜ! おいジュン! お前、俺との大事な約束忘れてねえよな。俺が勝ったら、お前の好きなあんこ、いやあんこだけじゃねえ、スイーツ、この俺がいいって言うまで全部、禁止だ!」と、ジュンに「スイーツ禁止」を言い渡した。

その上で「俺も好きなビールをかけたからな。今、お前の前でガブガブ飲んでやるぜ。もってこい」とスタッフにビールを要求。さらに兄弟が出演するミヤギテレビ「OH!バンデス」の人気コーナー「TAXIめし」のスタッフに「俺が今からうまそうにビール飲むからしっかり撮ってくれよ」と呼びかけた。

その後、レイがジュンに向かって「なんか言いてえならいってみろ」と言うと、ジュンが「俺の今の気持ちがわかるか? 甘いものが食べたい」と言ってぶっ倒れ、レイの完全勝利となった。

レイは最後に「俺が最後に何て言って締めるか、もちろんここにいるみんな知ってるよな?」とファンに呼びかけると反応が薄く、「思ったより浸透してねえな」と苦笑い。それでも気を取り直して「俺が最後に“全日本”っていうから、みんなで“DOOM!”って頼むぞ! 今年のCCで優勝してまた宮城に帰ってくるぜ! いくぞ“全日本”」と叫ぶと、「DOOM!」の大合唱となった。