プロボクシングWBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(35=志成)が7日、東京・両国国技館でIBF世界同級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)との2団体王座統一戦に臨む。安定感抜群の井岡、そして16勝無敗と勢い十分のマルティネスによる王者対決がメインに組まれたLifeTimeBoxingFights22大会は午後3時45分からABEMAでライブ配信される。井岡がABEMAとタッグを組んだのは昨年6月、当時のWBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(米国)戦。1年が経過し、今回もマルティネス戦が3試合目の中継。「井岡一翔=ABEMA」が定着してきた。
一時引退から18年9月に復帰した後の井岡は「寡黙」なイメージが強くなっていたが、ABEMAとのタッグ後は関西人らしい雰囲気も復活してきた。今回のマルティネス戦に向け、米ラスベガス合宿出発直前には「ボクシングではあまりやらないことを」と掲げるABEMAによる企画を快諾。親交の深いTKO木下と一緒にゲリラ的なライブ配信に出演し、ファンからの質問に丁寧に応じた。さらに約4000万円と言われる購入したばかりの愛車フェラーリ・ローマもメディア公開した。
過去には、ほぼなかったラスベガス合宿からの帰国の様子を報道陣に報告するなど井岡は「本来の姿」に戻りつつある。井岡は「お世話になっているABEMAさんに頼まれたので」と苦笑しながらも企画を受け入れた心境を口にした。35歳となり、今年4月にはデビュー15年に到達。円熟期に井岡だが「過去の経験より、これからの挑戦の方が大事だと思っている。過去にやってきたことにとらわれず、次の挑戦への気持ちをより強く持って挑んでいきたい気持ち」とチャレンジャー魂を燃やす。ABEMAとのタッグも「新たな挑戦」の一環として取り組んでいるようだ。
井岡とともに所属ジムの選手もABEMAのサポートを受ける。後楽園ホールで開催される所属ジムの自主興行もABEMAがライブ配信している。同門のアマ13冠で元東洋太平洋フェザー級王者の堤駿斗はABEMAとスポンサー契約を結んでいる。当然、井岡の存在がABEMAとのタッグをより活性化しているのは間違いない。
4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥、WBA世界バンタム級王者井上拓真、WBO世界同級王者武居由樹が在籍する大橋ジム勢はNTTドコモが運営する配信サービスLeminoと契約を結びつつ、タイミング次第でAmazonプライム・ビデオにも登場。無敗の格闘家でWBA世界同級7位那須川天心(帝拳)、WBC世界同級王者中谷潤人(M・T)、WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(BMB)、WBO世界スーパーフライ級王者田中恒成(畑中)らの試合はAmazonプライム・ビデオでライブ配信される。 U-NEXTでは「WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」と題し、世界挑戦間近の世界ランカー、期待のホープたちの熱戦が繰り広げられ、いずれ世界戦配信も計画中だ。ABEMAでは井岡とともに、元世界3階級制覇王者亀田興毅氏が運営する興行「3150FIGHT」も配信し、元世界2階級制覇王者亀田和毅(TMK)、IBF世界ミニマム級王者重岡銀次朗(ワタナベ)も登場する。
22年から本格的に始まった配信サービスによるボクシング興行のライブ中継。選手とテレビ局がタッグを組んでいた地上波時代とは少し違った「企画」と「ムーブメント」が起こっている。

