元日馬富士関の暴行事件で、日本相撲協会評議員会の池坊保子議長(75=元文部科学副大臣)が26日、京都市内で取材に応じ、再発防止の徹底を訴えた。「喚起のため、研修会の機会を1年に1回、半年に1回ではなく、春夏秋冬で持つべきだ」などと提言した。

 力士、親方ら協会員の意識を高める必要性に言及し「暴力はいけないという気持ちをいつも持つために、相撲部屋に張り紙をしてほしい。相撲協会がステッカーを作ったらいいんじゃないか」と、アイデアを披露。「相撲の世界を、自分の孫や子どもを安全に、健全に送り出せる場にしていかなければならない」と強調した。

 28日の協会臨時理事会と評議員会で、巡業部長として事件への対応などが問題視されている貴乃花親方への処分が協議される。評議員会は理事の選任や解任など大きな権限を持つ。

 池坊議長は、被害者の貴ノ岩の師匠でもある貴乃花親方への個人的な考えを差し控えた上で「理事会の意見をそのまま受け止めてその通りにというふうには必ずしもならないかもしれない。ただ、私は理事会の決定を厳粛に受け止めたい」と話した。