4場所連続休場中の横綱稀勢の里が、難敵相手に14勝3敗と気を吐いた。初場所に向けて8日、都内で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加した。本場所では30勝35敗と苦手の琴奨菊に5勝2敗。昨年名古屋場所前の連合稽古は2日で11勝19敗と負け越した嘉風を9勝1敗と圧倒した。「感覚的には良くなってきた。本場所で結果を残さないと意味がない」と出場へ前向きに話した。

 嘉風は「(昨年)名古屋場所前よりは数段いい。全盛期に戻ってきたと感じた」と、胸を合わせた印象を語った。解説者の舞の海氏は「下半身の力が戻ってきている。先場所は絶対に出ない方がいいと思ったけど」と指摘。一方で「もしも私が稀勢の里関の師匠だったら迷う」と、出場を手放しで勧める状態ではないという。稀勢の里は「焦らず、しっかりと調整していきたい」と、浮かれた様子はなかった。