横綱鶴竜が12日目の黒星を引きずらず、1差で迫り来る魁聖を下して優勝に王手をかけた。

 相手が低くぶつかってきたが、前のめりになってきたのを利用してはたき込んだ。「前まわしを取られたくなくてそうきたんじゃないですかね」と余裕の分析。30本の懸賞を手にする時にはうなずき「よし、よしという感じだった」と手応えのある一番だった。14日目の豪栄道戦に勝てば、16年九州場所以来4度目の優勝が決まる。先場所は初日から10連勝するも、その後4連敗で賜杯を逃した悔しさがある。気合の入る結びの一番になること間違いないが「平常心で。そういうことを考えるとよくないですから」と、気負わず土俵に上がる。