日本相撲協会は30日午前、東京・両国国技館で名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇栃ノ心(30=春日野)の大関昇進を、満場一致で承認した。

 栃ノ心は今年1月の初場所で14勝1敗の好成績を収め優勝。3月の春場所は10勝、5月の夏場所は13勝を挙げた。大関昇進の目安とされる、直近3場所の合計33勝を大きく上回る37勝(8敗)をマーク。3場所前は平幕だったが、安定した力強さが評価され、異論はなかった。

 夏場所千秋楽の27日、審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)が八角理事長(元横綱北勝海)に、栃ノ心の大関昇進を諮る臨時理事会の招集を要請。これを受諾され、この日の臨時理事会の開催となった。

 栃ノ心はジョージア出身で、欧州出身の大関は琴欧洲、把瑠都に続き3人目。06年春場所初土俵で、08年初場所新十両。同年夏場所の新入幕で、新入幕から大関昇進までの所要場所数は、史上最スロータイで遅咲きの花を咲かせた。

 日本相撲協会は春日野部屋に、出羽海理事(元幕内小城ノ花)と大鳴戸審判委員(元大関出島)を使者として派遣し昇進を伝達する。伝達式では、栃ノ心が口上を述べる。