日本相撲協会は26日、秋場所を謹慎休場した西十両5枚目の貴ノ富士(22=千賀ノ浦)の暴行等の詳細を文書で発表した。事案の概要は以下の通り。

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貴ノ富士は令和元年5月ごろから7月ごろの間、千賀ノ浦部屋や7月場所の宿舎などにおいて、同部屋の新弟子4人(序二段3人、序ノ口1人)が言いつけられた仕事を忘れたり仕事で失敗した際に(中略)差別的な発言を繰り返した。

7月場所が始まる前ごろには、新弟子らのもの覚えが悪いとして、1人に「ニワトリ」、1人に「ヒヨコ」、1人に「地鶏」とあだ名を付け、7月場所が終了するまで、あだ名で呼んだ。「おい、ニワトリ」と声をかけた際に、新弟子が「はい」と返事をすると、「はいじゃない。コケと言え」と言い、「コケ」と返事をするよう強要した。

貴ノ富士は8月31日、稽古総見から部屋に戻り、風呂に入ろうとした際、付け人の新弟子が自分より先に風呂に入ったことを知った。付け人である新弟子が挨拶をしないまま、関取である自分より先に風呂に入ったことに立腹し、風呂から上がった際、バスタオルを渡そうとした新弟子の額を、右手の手拳で1回殴打し、「先に風呂に入って、『お先ごっつぁんです』もないのか」などと言った。

殴られた新弟子は、額にコブができ、数日間痛みが残った。