大相撲秋巡業が6日、金沢市で行われ、横綱白鵬(34=宮城野)が相撲を取る稽古を始めた。

正代との三番稽古で10番取って全勝。秋場所は右手小指の骨折などを理由に休場したが、この日はその右手で上手を取り、華麗な出し投げを披露した。九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)に向けて不安を払拭(ふっしょく)する内容。「やればできるでしょ? トーナメントの感触が残っている」と、優勝した先月30日の力士選士権から状態が上向いていると明かした。

大歓声にも気合が入った。過去には横綱輪島、現役関取では遠藤、炎鵬、輝らを輩出した相撲どころで、この日も満員札止めとなる4200人の観客が集結。白鵬自身も石川には愛着があり、1年前から同県小松市の酒蔵「農口尚彦研究所」が発売する日本酒を嗜んでいる。全日空(ANA)の国際線ファーストクラスでも提供されている国内屈指のブランドで「あれを飲んだら他が飲めないくらいおいしい」と興奮気味に話した。

前日5日にはラグビー日本代表がサモアに勝利して、W杯1次リーグ3連勝。結果は報道を通して知ったという。主将のリーチ・マイケルと親交があり、ともに小学生で長女の愛美羽ちゃんと長男の真羽人くんがラグビーを習っているなど、縁があるスポーツ。「俺もやってみたかったな。走るのもぶつかるのも好きだから」と、上機嫌に話した。