大相撲初場所を4日目から途中休場した横綱白鵬(34=宮城野)が1日、東京・両国国技館で行われた元関脇豪風、年寄押尾川襲名披露大相撲に参加した。

初場所は「腰部挫傷、右踵部裂傷蜂窩(ほうか)織炎により約2週間の加療を要する」との診断書を提出して休場。2週間以上が経過したこの日、割に入って相撲を取ったが「(不安がある)右足はまだ使えていない。(休場してから)汗をかいたのは今日が初めて」と、回復途中にあることを明かした。

支度部屋で報道陣に取材対応している途中、傷口が塞がっていない右足裏を披露した。「これが(再び)割れるか分からない」と渋い表情。右足を気にすることで体のバランスが崩れ、腰にも違和感を覚えることになったという。

自身と鶴竜の両横綱が不在の中で、初優勝を勝ち取った前頭徳勝龍の姿をテレビで見ていた。「(優勝を争っていた正代と)どっちが優勝しても初優勝。初優勝というのは、見ていても感動しますね」。

先月28日には長年戦ってきた大関豪栄道が引退した。「びっくりした。(同年代の力士が)だんだんいなくなるのは寂しい」。豪栄道が大関昇進を決めた14年名古屋場所で、浴びせ倒しで敗れたことが印象に残っている。「自分十分になって負けた。あの辺のうまさや相撲勘が忘れられない」と、懐かしそうに振り返った。

昨年全勝優勝した春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)で再起を目指す。まずは右足裏の状態を回復させることから。「しっかり稽古を積んで、割れ目をなくさないといけない」と、淡々と意気込んだ。