大相撲の大関正代(29=時津風)が4日、都内の部屋での稽古後、報道陣の電話取材に応じ、出身の熊本県宇土市で走る予定だった東京オリンピック(五輪)の聖火ランナーを辞退したことについて「(走りたかった)気持ちはあるけど、いろんな条件をクリアしてやっと走れるものと思っているので仕方ないですね」と残念がった。

新型コロナウイルス感染対策として日本相撲協会が場所前2週間の外出を原則禁止としており、走行予定の5月5日は夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の直前にあたる。正代自身は「走るつもりだった」と走行の意欲を持っていたが、スケジュールの都合が合わなかった。

聖火ランナーの辞退者が相次いでいる中での発表となった。世間が敏感に反応する話題だけに「タイミング的には嫌だなと思いましたね。(著名人が)次々と辞退されているのを、ちらっとニュース見ましたけど。タイミング良すぎるなと」と、苦笑を交えて複雑な心境を明かした。

春場所(14日初日、両国国技館)まで10日。「今回は残念でしたけど、その分、期待に応えられるくらいの成績を残せたらいいなと思っています」。土俵での活躍を故郷に届ける。