第73代横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が27日、都内の伊勢ケ浜部屋で、不知火型の土俵入りを稽古した。報道陣の電話取材に応じた照ノ富士は「何キロどうこうではなくて、自覚を持って行動しないといけないという重さがあった。どんな地位なのか、どんな立場なのか、どんな生き方をするかをもう1度考えて、みんなに認められる横綱になりたい」と決意を新たにした。

土俵入りの稽古前には、部屋の力士らによる綱打ちが行われた。その後、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)指導のもと、不知火型の土俵入りの稽古を行ったという。「見るのは簡単に見えるけど、いざやると全く違う」と語った。また、この日は、伊勢ケ浜親方が還暦土俵入りの際に締める赤色の綱の綱打ちも行われた。「こういう機会はなかなかない。本当にうれしいです」と声を弾ませた。

新横綱昇進が決まった21日から、日本中が五輪に沸いている。照ノ富士は、親交が深い柔道の男子73キロ級の大野将平の連覇をテレビで生観戦。「堂々としている姿がチャンピオンらしい。かっこいい姿を国民に見せられたと思う。あらためておめでとうと言いたい」と祝福。また「昔に2人で、連覇することと横綱になることを話して、それを達成することができた。あらためて次の目標に向かって頑張っていきたい」と刺激を受けた。