幕下は東8枚目の欧勝馬(おうしょうま、25=鳴戸)が、北播磨との全勝対決の激しい攻防で最後は掛け投げで制した。初優勝とともに幕下15枚目内の7戦全勝で、元大関琴欧洲の鳴戸親方が部屋をおこしてから初となる新十両昇進を確実にした。

「勝ってよかったです。昨日の夜から緊張して朝の稽古場でも硬くなって『どうしよう』という感じでした。でも土俵下で『この一番だけ』と開き直ることができました」

35歳のベテラン北播磨と激しい攻防になった。切り返し気味に攻め込まれたが、逆に掛け投げを見舞って勝負をつけた。

もともとはレスリングで日体大相撲部出身。4年時に学生横綱となったが、ビザの関係で幕下15枚目格付け出しでのデビューは昨年九州場所となった。先場所は西幕下4枚目で3勝4敗と初の負け越し。悔しい経験をへて、チャンスをつかみとった。

気持ちは早くも来場所へ。「(十両に)上がれるのはうれしい。上がっていい相撲をとれるよう頑張りたい。とりあえず勝ち越しを目指します」と意気込んだ。