大関経験者で東前頭14枚目の朝乃山(29=高砂)が、2連勝を飾った。西前頭14枚目の妙義龍に寄り切り。もろ差し狙いの相手に差し勝ち、右をねじ込むと、左上手を引いた直後に前に出て快勝した。前日の千代翔馬戦に続き、好内容で初日から2連勝とした。当初、12日の取組編成会議を終えた時点で、2日目の相手は剣翔となっていた。だが前日の初日に高安が休場し、割返しで妙義龍戦となったが、影響を感じさせなかった。

「立ち合いで当たった時に、妙義龍関がもろ差しで来るのが見えた。左を抱え込む悪い癖が出たけど、右を固めて差せたので、引きつけて、じっくり寄れました」と、冷静に振り返った。立ち合いでは、先に妙義龍に手をつかれ「想定外だった。行儀が悪いですけど」と、1度嫌って外した。仕切り直すと、朝乃山が先に手をつき、快勝につなげた。「妙義龍関は立ち合いも速いし、1歩でも出遅れると持って行かれる」と、相撲巧者相手とあって、いつも以上に、立ち合いにこだわって連勝につなげた。

初日の前日14日は母の日で、母佳美さんが両国国技館に観戦に訪れていた。帰り際、待っていた母に「母の日に勝ててよかった」と告げると「ありがとう」と、返ってきたという。これまでの感謝の思いを直接、言葉で伝えた。

これで2連勝も「まだ2つしか勝っていない。明日から切り替えて、しっかり準備して戦うだけ」と、気を引き締め治していた。

大相撲夏場所全取組結果