東幕下筆頭の時疾風(26=時津風)が、7戦全勝で幕下優勝を飾った。栃清龍との全勝対決は、立ち合いで左を差すと、休まず攻め続けて寄り倒し。19年名古屋場所の序二段優勝以来、4年ぶり2度目の各段優勝となった。取組後は「場所前から優勝するつもりで臨んで、優勝できてうれしい」と、笑顔を見せながら話した。

東農大から19年春場所で初土俵を踏み、今年5月の夏場所で新十両に昇進した。入門から4年余りで関取となり、地元宮城県の関係者をはじめ、多くの期待の声が届き、化粧まわしも作ってもらった。だが1場所で幕下に陥落。東幕下筆頭とあって、勝ち越しの4勝を挙げれば再十両は確実だったが「新十両の時は後がない14枚目だったので、少しでも上の番付で戻りたかった」と、1勝でも多く積み重ねたい思いが、全勝優勝につながった。

この日、同じ宮城県栗原市出身で18歳の安大翔(安治川)が、序ノ口優勝を飾った。場所入りした際に、優勝したことを聞き、本人に「おめでとう」と声を掛けた。「うちの部屋にも稽古で来ていて知っていたし『自分も頑張らないと』と思った」と、同郷の後輩から刺激を受けていた。この日、優勝が各段優勝が決まった3人のうち、2人が栗原市出身ということに「うれしいですね」と、満面の笑みを見せ、地元愛の強さをうかがわせた。

1度は十両の壁にはね返されたが「自分の相撲を取れば通用すると思った。それが自信になった」と、胸を張って話した。得意の左四つになれば、互角以上に渡り合えることは証明済み。初めて経験した15日間の相撲は6勝9敗だったが、貴重な経験を積んで自信も芽生えた。2度目の十両場所となる9月の秋場所は「勝ち越したい」と、力を込めて話した。実力者ぞろいの幕下で、時疾風が番付通りの力を示した。