一年納めの場所を制したのは大関霧島(27=陸奥)だった。優勝争いで後続の熱海富士(21=伊勢ケ浜)に1差をつけて臨んだ千秋楽の土俵。ただ、結びの2番前に土俵へ上がった熱海富士が関脇琴ノ若(26=佐渡ケ嶽)に引き落としで敗れたため、この時点で今年3月の春場所以来、4場所ぶり2度目の優勝が決まった。熱海富士は2場所連続の11勝4敗と健闘したが、2場所連続での優勝決定戦進出はならなかった。

結びの一番で大関貴景勝(27=常盤山)と対戦した霧島は、突き落としで勝って自身最多となる13勝2敗と星を伸ばして有終の美を飾った。

他の上位陣は、大関豊昇龍(24=立浪)が関脇大栄翔(30=追手風)を寄り切って2ケタ10勝目。大栄翔は9勝止まりだった。関脇若元春(30=荒汐)は阿武咲(27=阿武松)を寄り切って6勝9敗で終えた。小結阿炎(29=錣山)は朝乃山(29=高砂)に突き落とされ6勝9敗。同じく返り三役の小結北勝富士(31=八角)は錦木(33=伊勢ノ海)に、はたき込まれて5勝10敗で終えた。

なお年間最多勝争いは、前日の14日目終了時点で61勝を挙げている霧島が確定していた。1差の60勝で追う大栄翔にも可能性はあったが、この日は明暗を分けたため、霧島が62勝で単独での受賞となった。

大相撲の本場所は、この九州場所千秋楽を最後に今年の全日程が終了。来年は1月14日初日の大相撲初場所(東京・両国国技館)で幕が開ける。

◆通算出場 朝乃山が500回

◆幕内出場 妙義龍が1000回

◆幕内連続出場 宝富士が975回。貴闘力と並び歴代6位

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