東十両6枚目の時疾風(27=時津風)が、ストレート給金に王手をかけた。輝を押し出し、「前に出れたので良かった」と初日から負けなしの7連勝を飾った。

十両4場所目の27歳。7日目を終えて、新十両の尊富士と並んでトップに立つ。前に出る強気な相撲が目立つのは、場所前の稽古で自信をつけたことが好調の要因になっているという。横綱照ノ富士、大関霧島をはじめ、連日多くの幕内力士が部屋に出稽古へ訪れた。同じ稽古場に上位の力士たちが集まるだけで「迫力がすごくて、稽古場の雰囲気がピリッと変わる」のを体感した。「買ってもらわなくても、目の前で相撲を見るだけで勉強になる。立ち合いの当たり方とか、いろいろ工夫しているのを学べました」。

6勝9敗と負け越した昨年夏場所と比べると、「今場所は程よい緊張感でできている」と自分を客観的に捉えられる余裕もある。7連勝にも口ぶりからは慌てる様子は微塵もない。「まだ中日という感じ。1日一番です」と気を引き締めていた。