アニメ好き新妻のためにも、土俵でヒーローになる!

30日、日本相撲協会から大相撲夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表され、時疾風(27=時津風)が入幕を果たした。東京・墨田区の時津風部屋での会見で「先日、結婚しました」と切り出した。出会いについて問われると「ひとことで言うと自分のひとめぼれです。すごいかわいい。芯がしっかりしていて、支えてもらっています」と笑顔は、にやけ顔に変わった。

お相手は介護職に従事する1歳年下の志織さん。長崎県出身で、3年前の九州場所に観戦に訪れてくれた日が運命的な出会いだった。昨年のクリスマスイブに自宅で「結婚してください」と真っ向プロポーズ。「即答だったと思います」と語呂合わせで「出発の日」とされる4月8日に婚姻届を提出し、相撲よりも先に“金星”を得た。

自身は掃除が得意だが、志織さんの料理が絶品であることも明かした。「ご飯は全部おいしい。いつもみそ汁をつくってくれて…ホッとする味です」。中でもナスが入ったみそ汁がイチ推しだ。好物のオクラ、なめこ、とろろなど、ネバネバ食材も並ぶ。「相撲に粘りをつけないと」。デートはインドア派。「家にいることが多くて。奥さんがアニメとか映画とかが好きなので、その影響で自分も見るようになりました」とアニメ「ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミア」などを一緒に見ながら過ごす時間は最高だ。

東十両筆頭だった3月の春場所は千秋楽を7勝7敗で迎えた。当日朝は「『ケガしないように、いつも通りやれば大丈夫じゃない』と優しい言葉でハッパをかけてくれました」。見事に白熊を寄り切り、勝ち越しを決めた。「もともと大阪から帰ってきてから(結婚)と決めていたのですが新入幕のタイミングで結果的に良かった。これも奥さんのおかげ。もっと頑張らないといけない。2ケタ勝って、技能賞を取りたい。すごい格好良くて、憧れますね」。大の里、尊富士らに続く、新入幕で主役となる決意の“新郎”スピーチだった。【鎌田直秀】